岐阜市鷺山北町のさぎ山クリニックでは、運動負荷心電図検査を院内で行っています。
運動負荷心電図は、運動中に変化する心電図を記録することで、安静時には現れない狭心症や不整脈などの異常を評価する検査です。
冠動脈が動脈硬化によって狭くなっている場合、安静時には異常がみられなくても、運動によって心筋虚血(心臓の酸素不足)のサインが現れることがあります。
「階段や坂道で胸が苦しくなる」「運動時に胸の痛みや違和感がある」「動悸が運動時に出現する」「安静時の心電図では異常がないが症状が続いている」といった方に有用な検査です。
本検査は保険診療で受けていただくことができ、当院では主にマスター二階段試験(階段昇降による運動負荷)を用いて実施しています。
当院の運動負荷心電図における特徴
安静時心電図では診断が難しい狭心症の評価

狭心症では、安静時には症状がなく、心電図にも異常が現れないことが少なくありません。
冠動脈が動脈硬化によって狭くなっていても、安静時には血流が保たれているため、通常の心電図検査では異常を認めない場合があります。しかし、運動によって心臓がより多くの酸素を必要とすると、心筋虚血(心筋への血液不足)が生じ、胸の痛みや圧迫感が現れたり、心電図に異常が現れたりすることがあります。
運動負荷心電図検査は、このような安静時にはわからない心筋虚血を評価するための検査です。
「安静時の心電図は正常と言われたが、運動すると胸が苦しい」「階段や坂道で胸の違和感がある」という方の精密検査として重要な役割を担っています。
安全に配慮した体制で実施

検査は安全に配慮した体制で実施しており、症状の出現や心電図変化などに応じて、適切なタイミングで検査を終了できる体制を整えています。
胸痛、強い息切れ、めまい、気分不良などの症状がみられた場合には、無理をせず速やかに検査を中止し、安全を最優先に対応いたします。
専門医による評価

検査結果は担当医が評価し、ご説明いたします。
異常が疑われる場合や、より詳しい評価が必要な場合には、循環器専門医が検査結果を確認し、必要に応じて追加検査や治療方針をご提案いたします。
費用は3割負担で約1,000円前後と比較的受けやすく、狭心症が疑われる方の初期評価として行いやすい検査です。
運動負荷心電図とは

運動負荷心電図とは、トレッドミル(ルームランナー)や自転車エルゴメーター、マスター法(階段昇降)などを用いて運動負荷をかけながら、心電図と血圧を記録する検査です。
当院では主にマスター法を用いており、一定の運動量(階段昇降)を行った前後で心電図変化や症状を評価します。
運動前後の心電図変化(ST変化)や血圧・心拍数の変化、自覚症状などを総合的に評価し、狭心症などの虚血性心疾患の有無を調べます。
検査でわかること

| 評価内容 | 詳細 |
|---|---|
| 狭心症の有無 | 運動時のST変化(心筋虚血のサイン)の有無を評価 |
| 狭心症の重症度 | どの程度の運動負荷で症状やST変化が現れるかを評価 |
| 運動誘発性不整脈 | 運動によって誘発される不整脈の有無や種類を評価 |
| 運動耐容能 | どの程度の運動に耐えられるかを評価 |
| 血圧反応 | 運動中の血圧変化が適切かを評価 |
| 心拍数反応 | 運動に対する心拍数の反応を評価 |
検査の流れ・所要時間・費用

| ステップ | 内容 |
|---|---|
| 1. 準備 | 胸部に電極を貼り付け、血圧計を装着します |
| 2. 安静時記録 | まず安静時の心電図・血圧を記録します |
| 3. 運動開始 | マスター法(階段昇降)による運動負荷を行います |
| 4. 運動中の監視 | 運動中および運動直後の症状や心電図変化、血圧変化を確認します |
| 5. 運動終了 | 設定された運動負荷の終了後、必要に応じて検査を終了します |
| 6. 回復期の記録 | 運動終了後も心電図・血圧を記録し、異常がないか確認します |
| 7. 結果説明 | 循環器専門医が結果を評価し、診察時にご説明します |
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 所要時間 | 約15〜20分程度(準備・回復時間を含む) |
| 費用目安(3割負担) | 約1,000円前後(診察料などは別途) |
こんな方におすすめします

- 運動時・階段を上るときに胸の痛み・圧迫感・違和感が起こる方
- 少し動いただけで息切れがひどくなってきた方
- 安静時の心電図では異常がなかったが、労作時の症状が続いている方
- 高血圧・脂質異常症・糖尿病など動脈硬化リスク因子があり、心臓への影響が心配な方
- 以前に狭心症を疑われたことがある方
- 家族に若くして心筋梗塞になった方がいる方
検査前の準備・服装

運動負荷検査を行うため、動きやすい服装でお越しください。
| 適した服装・靴 | 適していない服装・靴 |
|---|---|
| Tシャツ・ポロシャツ・ジャージなど | スーツ・ジャケット・ワンピースなど |
よくある質問
検査中に気分が悪くなったらどうすればよいですか?
胸痛、強い息切れ、めまい、強い倦怠感などが生じた場合は、すぐにお申し出ください。症状がみられた場合には速やかに検査を中止し、安全を最優先に対応します。
運動が苦手・体力がない場合でも受けられますか?
運動負荷心電図検査は、激しい運動ができるかどうかを調べる検査ではありません。心臓に一定の負荷をかけた際の心電図変化や症状の有無を確認する検査です。
体力に不安がある方でも、事前に適応を確認したうえで実施できます。
心臓が弱っている場合でも受けられますか?
心不全の悪化期・急性心筋梗塞直後・コントロール不良の重症不整脈・重症の弁膜症など、検査が危険と判断される場合には施行できないことがあります。事前の診察で適応を確認したうえで実施します。
検査結果はすぐにわかりますか?
検査結果は担当医が評価し、ご説明いたします。異常が疑われる場合や、より詳しい評価が必要な場合には、循環器専門医が結果を確認し、必要に応じて追加検査や専門医療機関への紹介をご案内いたします。
運動負荷心電図と心エコーはどう違いますか?
運動負荷心電図は、運動中や運動後の心電図変化から、狭心症や運動誘発性不整脈などを評価する検査です。
一方、心エコー検査は、安静時に心臓の形・動き・弁の状態・機能を確認する検査です。
それぞれ異なる情報を得ることができるため、必要に応じて両方を組み合わせることで、より正確な診断につながります。